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2011年の中国電力量計測チップ市場の回顧と展望(2012/07/30)

 中国の電力メーター業界は2011年も高水準の成長ペースを維持。電子式電力メーターの心臓である電力量計測チップは、その川下の電力メーター完成品に引っ張られる形で出荷量が大幅に増加した。今後は中国のスマートグリッド建設の進展や国家スマートグリッド発展戦略の推進に伴い、内需と輸出の両面で成長し、多くの好材料もあることから、同チップ市場はますます多くの企業の期待を集めることになるだろう。

 

 市場の回顧:規模が急拡大し、中国国内企業の好調ぶりが際立った

 

 中国の電力量計測チップの市場規模は、2007-2011年の直近5年間で国内(販売量ベース)の年平均成長率が10.4%となった。2010年から2011年にかけては、電力網への入札スマートメーターの規模が2年続けて急拡大したことで生産量が一層拡大。2011年全体の販売量は2010年比24.8%増の1億枚以上を達成した。2011年の中国国内における同チップの製品構成は、シングルチップのシェアが数量ベースで93.2%、SOCが6.8%。単相電力量計向けチップの販売量が全販売量の86.2%を占め、三相向けチップが13.8%であった。金額ベースでは単相のシェアが60.4%、三相が39.6%となり、市場全体では単相の数量が絶対的優位にあるものの、三相も価格面の優位性で依然として一部の企業の高収益に一役買っている。

 

 図1 2007−2011年の中国の電力量計測チップの規模と伸び率(販売量ベース)

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