中国Bizコラム・CCIDの眼

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2012年中国IC市場は変動の逆風の中で成長(13/04/10)

 2013年3月28日、中国半導体業界協会主催で、CCID(賽迪顧問)が運営を代行した「2013年度中国半導体市場年次総会及び第二次IC産業イノベーション大会」が西安で会期通り開催された。この年次総会は既に連続9回に行われており、ここで発せられる情報がその年の中国半導体市場の動向を判断する重要な拠りどころの一つとなっている。


全世界の半導体市場は未だ低迷、通年では再びマイナス成長


 2008年の世界的な金融危機以来、グローバル経済が絶えずリスクをはらんだ暗い影に覆われている。2010年世界の半導体市場は力強く反発したが、一時的なものに過ぎなかった。2011年世界の半導体市場は同期比で成長率0.4%に落ちている。2012年の市況を振り返ると、世界的なマクロ経済の趨勢は未だ暗中模索の状態にあり、ヨーロッパの国々はいずれも欧州債務危機から抜け出せておらず、アメリカの経済刺激対策も明らかな効果が見えていない。アジア地区の成長率も全体的に鈍化している。マクロ経済の不況が長引いていることで、エレクトロニクス製品の消費や買換えの速度に直接的な影響が出ている。2012年上半期の世界の半導体市場の落ち込みは明白で、同期比で5.1%下落している。予期のシーズン的な繁忙期の到来により全般的に売上が持ち上がり、下半期の世界半導体市場は回復をみせたものの、かつての同時期のレベルと比べると、市場の様相は繁忙期のそれとはいえない。全体的には、2012年世界の半導体市場は再びマイナス成長となり、市場規模は2915.6億米ドルまで下落、市場成長率も同期比で2.7%減となっている。なかでもICの市場規模は2380.4億米ドルに落ち込み、市場成長率も同期比で3.7%減、半導体全体の市場成長率より更に1ポイント低くなっている。


中国IC市場

中国IC市場は逆風ながら成長


 世界的な経済不況が長引くなかで、中国のエレクトロニクス製品の輸出も明らかに抑制されており、IC用途の主流であるエレクトロニクス製品完成品の輸出が失速している。中国国内ではモバイルデバイス・スマートデバイスが好調なのを除き、その他製品の市場の多くが安定しながらも下降ぎみといえる。国内外の様々な要素の制約を受け、2012年中国IC市場の売上は、2011年のベースから更に伸び幅が縮まり、市場規模は、、、


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  • データ :CCID2013年3月
  • 邦訳者:ファーイースト・パートナーズ株式会社(CCID日本事務所)
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