中国Bizコラム・市場ウオッチ

中国ICTコラム

中国バラエティストア

 

富井 伸行

上海智造空間有限公司 総経理特別助理。


京都生まれ。札幌学院大学卒業。ニトリで17年修行を積む。(日本勤務10年+中国勤務7年。海外商品開発部長、海外品質部長、海外物流部長)その後、拠点を本格的に中国に移し、一伍一拾(イーウーイースー)中国版100円ショップ285店ローカル企業現職。営業本部長を経て、董事長直轄となり日本式最新モデル店舗を続々展開中。売上をUPさせた状態での標準化づくりの責任者。勤務時間外を使い、週20時間売場に立ち、ワーカーと作業し、お客を観察しつづけている完全現場主義者である。

中国No.1スーパーマーケット、RTマートの強み(第六話)

 この言葉から、どんなことを感じ取っていただけるだろうか?

 RTマートでは、木に鳥が止まっている場合、気づいて撃てると思った人は誰でも銃をとって撃っていい。

 ウォルマートやカルフールなどの外資企業では、先に報告書を書いて本部で検討、了承してもらわなければならない。

 やっと承認がおりても、そのとき、すでに鳥はいない。


 今回は、少し深く入り込みたい。まず復習から。お客が買うことを決める要素「商品」「店舗」「従業員」の中で、最も重要度が高いのは「商品」。どんな商品を仕入れて店に並べるか、これを商品構成と呼ぶ。商品構成がお客にとっての店の印象をつくる。商品構成とは、品揃えのこと。品揃えとは、どんな商品を店に置くかということ。商品構成が店のイノチである。商品構成は、商品の種類(商品群)と同じ種類の商品のアイテムの多さと同じ種類のアイテムの価格帯の上下間で決まる。お客にとっては、これが店のイメージをつくる。 簡単に言うと、お客にとって店とは、どんな種類の商品があり、その商品の価格がどのくらいで買えるかを推測してから向かう場所なのである。例えば、「あら玄関の入口に、傘立てがほしいわ」と思う。近所のスーパーにも、100円ショップにも、車で5分のホームセンターにもある。車で15分のショッピングモールの中にもあるだろうし、電車で20分かかる駅前の百貨店の中にもあるだろう。我々は、このように推測してモノを買いに行くのである。どこであれば、きっと値段がどのくらいでこういうデザイン、スタイルのものが買えるはずだと。では、今回も台湾系急成長スーパー RTマートから学ぼう。

 >>続き

今年度のコンテンツをご覧いただくには、購読(無料)のお申込みが必要です。

お問い合わせ

CCID日本事務所