中国Bizコラム・市場ウオッチ
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富井 伸行 上海智造空間有限公司 総経理特別助理。
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泥沼であるロスとの闘い
目の玉が飛び出る。びっくりするくらいロスが起こる。万引き、商品輸送時破損、倉庫も配達も店も段ボール箱を平気で投げる。ゴツンゴツン。店舗陳列時にも平気で破損パリン、お客が勝手に袋を開けるのは当たり前ビリッ。開けられないでも商品が理解できるような売場での陳列方法にしていない店が悪いだけ。現実的に5元の商品に防犯タグをつけるのも無理。中国の小売りはロスとの血のにじむ死闘。この真剣勝負に会社として真剣に取り組めば取り組むほど利益がプラスになる。それは正論だ。しかし、ロスを最重点管理事項として本気で捉えているかどうか?まず数字を正確に、そうどれだけ正確に把握しているか?把握しようとしているか?ここがはじまり。棚卸。商品入荷。店舗間移動。備品に使用する。破損品の処理など。これをミニマムなわかりやすい管理方法に落とし込むことができなければロスは減らない。単純化された管理を維持継続し、それをシンプルなシステムに落とし込めた企業だけが勝ち組に入る。まちがいなく。余談になるが、資産確定上重要な棚卸という業務は、中国における多くの企業があまり重要視していない。中国ローカル企業では在庫は資産と思われている。在庫を負債として認識し取り組んでいる企業は皆無に等しい。データで行う理論棚卸をメインとして、実地の棚卸と組み合わせてはいるが、最終的に数字を合わせるのみであり、現場で発生しているロスが隠匿され続けている企業が多い。なぜ、そうなるのか?ロスを報告に行くと、サインをしてもらえなかったり、責任を自分のせいにされるからである。ミスが、会社の不適正な『しくみ』のせいではなく、現在の担当者である『人』のせいになってしまう。社内で起こるたいがいのミスは個人のせいにされる。この犯人捜しの思考システムが改革されるには、まだしばらく時間がかかりそうである。気の遠くなるような時間が。
小売業において切っても切れないロスとの闘い。中国の優秀企業はいったいどのように取り組んでいるのだろうか?今回も、RTマートのロス対策からヒントを探してみることに
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