中国Bizコラム・CCIDの眼
モバイルインターネットの急伸が電気通信キャリアの転換を後押し(図1)
モバイルインターネットやクラウドコンピューティングなど次世代情報技術の登場で、バイドゥ(百度)、テンセント(騰訊)、アリババ(阿里巴巴)、Qihoo(奇虎)360などに代表されるインターネット会社と従来の電気通信キャリアとの間で産業バリューチェーンの再編が繰り広げられている。電気通信キャリアはいつの間にか役割の変化を迫られている。従来のキャリアのサービスは、音声にわずかなデータを組み合わせるこれまでの形態からデータ主体の事業モデルへと変化。バリューチェーンも変化している。どんどんと勢いを増すインターネットサービスプロバイダやアプリケーションプロバイダとの対決が避けられない情勢だ。
投資に勢いを欠く電気通信業、注目株多発のソフトウェア及びサービス(図2)
2012年以降、中国の電気通信業は「ブロードバンド中国」プロジェクト推進に力を入れ、3Gの普及・応用を加速。電気通信料の水準は全般的に下がり続けている。また市場構造が徐々に最適化され、国民経済や社会の情報化が前進。全ての業界で健全かつ安定した運営が維持され、引き続き情報化が進む。だが、従来の事業は先細りし電気通信業への投資は全般的に勢いに欠ける。固定資産投資は既に頭打ちの状態である。一方で、キャリアもコストコントロールを一層強化しており、電気通信業界が急成長のリズムを維持するには「新鮮な血液」の確保が急務だ。
お問い合わせ